翻訳家は食えないってよく言うけど、本当?
今回は、現役翻訳者がこんな疑問にお答えします。
英語が好きな人や外国語に関わる機会が多い海外在住者に人気の翻訳家/翻訳者。
だけど「翻訳家は食えない」って言葉、昔からよく聞きますよね。
これから翻訳家/翻訳者になりたいと思ってる方には気になるところ
結論から言うと、翻訳家は食えないはウソです!
それでは実際に翻訳家/翻訳者はどれくらい稼いでいるのか?
この記事では私の経験を交えて、翻訳家の平均収入や翻訳で稼げない人の特徴などをまとめてみました。
この記事でわかること
- 翻訳家は食えないのか?翻訳家の平均年収まとめ
- 翻訳家で食べていけない人の特徴4選
- 翻訳家で食っていくための4つのコツ
- 翻訳家の将来性について
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”翻訳家は食えない”は本当?【翻訳家の平均収入】
冒頭でも触れましたが、「翻訳家が食えない」と言うのはウソです。
実際に、私は一人でも食べていけるほど(私の年代の平均年収+)稼いでいますし、通訳翻訳ジャーナル(2022年7月号)によると900万円以上稼いでいる方も多く存在しています。
通訳翻訳ジャーナル(2022年7月号)によると翻訳家の平均年収はこちら。
出版翻訳 | 平均274万円 |
映像翻訳 | 平均364万円 |
産業翻訳 | 平均420万円 |
出版翻訳は少し低めで、翻訳だけで食べていく…となると厳しいところがあるかもしれません。
ただ、雑誌にも注意点として載っていますが、この平均年収には主婦や副業としてスキマ時間にやっている方も含まれています。
なので、専業の方の平均年収は全体的にこれよりはもう少し高いかなと思います。
平均単価が分野によってばらつきがあるから、どの分野を扱うかでも年収は大きく変わってくるよ
ちなみに、翻訳業界の動向や年収、勉強のコツなどを掲載してる「通訳翻訳ジャーナル」はバックナンバーも含めKindle Unlimitedにあるので参考にしてみてくださいね!
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翻訳家で食べていけない人の4つの特徴
翻訳家で食べていける!とは言っても、実際に翻訳家をやっていて稼げていない方も多くいます。
ここでは翻訳家で食べていけない人(稼げない人)の特徴をまとめてみました。
- 翻訳力が不足してる
- クラウドソーシングサイトをメインに使ってる
- 英語+αのスキルがない
- 営業力がない
翻訳力が不足してる
大前提ですが、翻訳力が不足していると、低収入の原因になります。
翻訳ではソース言語(英→日の場合、英語)の読解力だけが重要だと思われがちですが、翻訳で一番大事な力はターゲット言語(英→日の場合、日本語)の表現力です。
つまり、翻訳力。
ソース言語を読んでどんなに理解していても、それをターゲット言語で表現できないと意味がありません。
翻訳力を身につけるには、独学じゃなかなか難しいところもあるので、翻訳スクールで講師による指導を受けた方が近道です。
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クラウドソーシングサイトをメインに使ってる
クラウドワークスなどをメインに使ってる方は、稼ぐのは難しいかもしれません。
クラウドソーシングサイトの案件は基本的に単価がかなり低く設定されています。
どれだけ頑張っても、年収300万円までもいくのはキツイかな…?というのが個人的な感想。
ただ、駆け出し翻訳者が実績作りのためにクラウドワークスを使うのはおすすめだよ!
↓この記事でも触れてます。
英語+αのスキルがない
英語ができる!TOEIC900点ある!というだけでは、残念ながら翻訳で食べていけるほど稼げません。
メール文やWebサイトの翻訳など、英語ができれば誰でもできる翻訳は単価が低めに設定されています。
まぁ当たり前だよね。英語できる人なんてたくさんいるし、AIも普及してるし
翻訳で食べていきたいなら、
- 英語 x 法律
- 英語 x 医薬
- 英語 x IT
- 英語 x 広告・マーケティング
- 英語 x 機械・技術
など専門分野と掛け合わせないとなかなか高収入は厳しめです。
営業力がない
営業力がないのも、食べていけない原因。
翻訳家は、自分のスキルや経歴を積極的にアピールして、自分を売り込むことが必要です。
翻訳会社へ登録して、ただ待っているだけだとなかなか案件が回ってきません。
稼いでいる翻訳者は、仕事がない期間にも積極的にスキルアップをして、それを材料に翻訳会社へ自分を売り込む活動を随時行っています。
私は年末年始には必ず、翻訳会社にコンタクトを取り、スキルや実績のアップデートをしてるよ!
自分を一つの商品として売り込む力がないと、いつまでも稼げないままになってしまいます。
翻訳家で食べていく4つのコツ
翻訳家になるからには、翻訳一本で食べていけるくらい稼ぎたいものですよね。
ここでは翻訳で食べていく4つのコツをご紹介します。
- 実務翻訳か映像翻訳を選ぶ
- 翻訳会社に登録する
- +αのスキルを上げる
- 翻訳スピードを早める
実務翻訳か映像翻訳を選ぶ
翻訳一本で食べていきたいなら、まず実務翻訳か映像翻訳を選びましょう。
翻訳家/翻訳者は大きく分けて3つの分野があります。
- 出版翻訳
- 映像翻訳
- 実務翻訳
出版翻訳は洋書の翻訳をして印税を得るかたちになりますが、出版会社とのコネがないと難しめ。
※買取方式の場合もあり
出版翻訳で食べていけるのはほんの一握りって聞いたよ
映像翻訳は、動画配信サービスの普及によってニーズが急激に増えてきています。
特に今は韓国ブームでもあるので、韓国語→日本語の翻訳だと単価も高く、比較的稼ぎやすいです。
実務翻訳は、一般企業や官公庁で発生するあらゆる分野のドキュメント翻訳。
翻訳者がまだまだ少ないですし、下記の分野はニーズが高く、将来性もあります。
- 医学・医薬
- IT
- 特許
- 金融
- 法律・契約
高収入を目指したい方は、この中から選ぶといいかも…!
翻訳会社に登録する
翻訳で稼ぎたいなら、翻訳会社に登録しましょう。
翻訳会社は、大きな企業や機関と取引しているため、多数の翻訳案件を持っています。
報酬単価も高く設定されているので、クラウドワークスなどで仕事を受けるよりは断然稼げるよ
また、一度登録すると、継続的にお仕事をもらえる可能性も大きいので、収入が比較的安定するというメリットも…!
翻訳会社の求人は、翻訳ネットワーク『アメリア』経由が採用されやすいです。
実際に、私が初めて登録した翻訳会社がアメリア経由で、その会社からは今でもお仕事をもらっています。(もう8年以上の付き合い!!)
年会費は掛かっちゃうけど、未経験でも仕事が見つかるので年会費分すぐに回収できちゃうよ!
アメリアでは求人情報だけでなく、
- 翻訳関連求人が豊富
- 独自のスキルアップサービスがある
- 会員限定の情報誌などで翻訳業界の最新情報が手に入る
- カウンセリングが受けられる
- 翻訳者を目指してる仲間と交流できる
- 翻訳支援ツールやTOEICの特典が受けられる
などと特典も充実しています。
翻訳会社に登録してない方や取引先を増やしたい方は、ぜひ活用してみてくださいね。
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翻訳会社に登録するためのテスト「翻訳トライアル」については別記事でまとめてるので、参考にしてくださいね!
常にスキルアップを目指す
翻訳力や専門知識など常にスキルアップを目指しましょう。
スキルを上げると単価交渉もしやすくなります。
単価が上がると当然収入もアップするので稼ぎやすくなるよね!
ただ、闇雲にやっても収入アップに繋がりにくいので、できたら単価交渉をする材料になり得るようなものを選んでみましょう。
単価交渉ができる材料
- TOEICの点数
- 翻訳スクールの受講歴
- ほんやく検定、ITソフトウェア翻訳士など
私は実際に翻訳スクールの医薬講座を受講して交渉したところ、単価が15%ほど上がりました
ちなみに、受けた講座はフェロー・アカデミーの上級コースのメディカルです。
今まで色々な翻訳スクールの講座を受けてきましたが、個人的にフェローアカデミーは内容が濃くて添削が丁寧なのでおすすめです。
講座一覧は資料(電子ブック)請求すると確認できます。
駆け出しの頃だけじゃなく、ある程度翻訳者として働いてから講座を受けても、新たな発見があったり、違った視点でみれるから積極的に受けてみてね!
おすすめの翻訳学校は別記事にもまとめています。
翻訳スピードを上げる
翻訳スピードを上げるのも収入アップのカギです。
1週間に1案件しか処理できない人と4、5案件処理できる人では収入にもかなり差が出るもんね
翻訳スピードを上げるには、以下のような方法があります。
翻訳の仕事は、調べる時間が9割と言われるくらい、ほぼ調べ物のお仕事。
色んなサイトを開いたり、ツールを開いたり、ドキュメント・エクセルシートを開いたりと、同時に多くのプログラムを使用します。
なので、パソコンの性能はかなり大事!
パソコンが重くなると作業も遅くなるから、その分1案件に当てる時間も長くなるよ
また、モニターが2つ以上あると作業効率も上がります。(1つは翻訳画面、もう1つは調べ物用など)
とにかく翻訳はスピードが命です!
翻訳スピードを上げられるよう、いろいろ工夫をしましょう♪
翻訳家の将来性について
翻訳家で食えないのはウソだと言いましたが、ChatGPTなどの人口知能(AI)が急速に進化して、わたしたちの仕事に影響を及ぼすのは確かです。
しかし、どんなに機械翻訳(AI)のレベルが上ってもわたしたち翻訳家の将来性が全くなくなることは「ない!」と思っています。(わたし個人の意見として)
将来性が見込める翻訳分野
- 医学系
- 医薬系
- 法律系
- 特許系
- マーケティング翻訳 など
高度な専門知識を必要とする分野は、引き続き需要が高まる傾向にあります。
医薬翻訳は人の命に関わる文書を扱っているから特に、機械翻訳だけで済ますなんてことはないと思ってるよ!
また、人の心を揺さぶるような翻訳が必要なマーケティング翻訳も機械翻訳では難しいところです。
機械翻訳に置き換わるであろう分野
- 機械マニュアル系
- IT系
- メール翻訳など
逆にほぼ定型文で構成されているマニュアル系の翻訳は、カンタンにAIによって仕事が奪われる分野です。
もうすでに置き換わっているところもあって、翻訳依頼も徐々に減ってきているところも…
メール翻訳なども、多少不自然な日本語でも意味が伝わればOKとするものは、わざわざ翻訳依頼を頼まず、ChatGPTなどで済ます場合が多くなります。
まとめ:翻訳家で食えないはウソ!英語+αのスキルがあれば十分食べていける
今回は、「翻訳家は食えない」の真実と翻訳で稼げない人の特徴、稼ぐためのコツなどをまとめてみました。
翻訳家で食べていくには…
- 実務翻訳が映像翻訳がおすすめ
- 翻訳会社に登録する
- 常にスキルアップを目指す
- 翻訳スピードを上げる
ここら辺を押さえれば、専業翻訳でそれなりに稼げると思います。
大事なのは、英語だけでなく+αで専門知識をつけること。
英語ができる方はたくさんいます。英語+専門知識を足すことで、対応できる人がグッと減り、高単価を狙えるので高収入につながります。
実際にその分野で仕事をしてみたり、翻訳スクールに通うなどして専門知識をつけてみてくださいね!
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